岩手県盛岡市
KANEIRI STANDARD STORE シリーズ企画展 [1 WALL,1 TOHOKU] トークイベント「鹿踊、岩手、東北」
2014年にオープンしたKANEIRI STANDARD STOREでは、東北にゆかりのある作家や、各地のプロジェクトと連携して、
東北固有の文化やクリエイティビティを発信する企画展示「1 WALL,1 TOHOKU」を実施しています。
第一弾展示は、写真家・田附勝さんの「川井村、夏屋鹿踊」。
岩手とつながりの深い作品です。
木村伊兵衛賞を受賞した写真集「東北」をはじめとした作品で、東北の暮らしと人々を見つめ続け、東北の暮らしへの畏敬の念を表してきた田附勝さん。
岩手県出身で、全日本郷土芸能協会に所属しながら、自らも行山流舞川鹿子躍の踊り手として活躍されている、そしてご自身のことを「鹿馬鹿」と称するほど、鹿踊にのめりこんできた、小岩秀太郎さん。
この二人の深いお話の中から、鹿踊とは、伝統芸能とは、東北とは、
これからの東北のあり方や可能性について、感じてみてください。
写真左:田附勝(写真家)
1974 年生まれ。富山県出身。写真集に 2007 年『DECOTORA』、2011 年『東北』、2013年『KURAGARI』、2014年『「おわり。」』等がある。『東北』で2011 年度木村伊兵衛写真賞受賞。現在は、縄文をテーマに撮影を続けている。
写真右:小岩秀太郎(公益社団法人全日本郷土芸能協会事務局次長、東京鹿踊代表、舞川鹿子躍保存会会員)
1977年生まれ。岩手県一関市出身。小学校時代に郷土芸能「行山流舞川鹿子躍」を習い虜になる。現在は全国の郷土芸能に関わりながら魅力の再発見と発信に取り組む一方、東日本大震災被災地の郷土芸能の復興支援やネットワークづくりに携わる。また「東京鹿踊」を組織し、ワークショップなどを通して郷土芸能の価値の発見と創造に挑戦中。
田附勝写真集「魚人」
2014年5月から、約1年間をかけて撮影してきた青森県八戸の、沿岸部の人々やその暮らし。漁に出てはその魚を食し、隣人たちと分け合う。
海と向き合いながらの生活。彼らはまさに、「魚人」だった。
2011年3月11日の震災と津波がつなぐ、アメリカのオレゴン州、ポートランドとの縁。太平洋を挟んだ対岸であったそこもまた、海と寄り添った「魚人」たちの街だった。
人の手では抑えることのできない大自然とともに、遠い昔から暮らしを営んできた人たち。
魚、人、万物の命が交差する土地。
「魚人」はそこにある営みに寄り添い、被写体たちと真正面から向き合ってきた田附勝の新しい境地。